サグラダ・ファミリアの彫刻

ガウディの建築を見たくてスペインのバルセロナを訪ねたのは3年前だ。
サグラダ・ファミリアへ行った。

近付いてみて、その足許におびただしい彫刻群があるのを初めて知った。
サグラダ・ファミリアの入口側とは、受難の門である。
教会なのに、かなりモダンな作風。

これは、地元スペインの彫刻家、スビラックス(Subirachs)の作である。
ガウディのデザインや様式を汲んでいないと言われ、評価が分かれている。
個人のブログなどでも、好意的なコメントはあまりない。
作者の名前すら、なかなか書かれていない。

私にはむしろ新鮮で、強烈に納得させられたのだ。
サグラダ・ファミリアならば、こういう表現で良いんじゃないか、と。
全てが角ばったデフォルメで、ちょっと漫画チックですらある。
けれどもキリスト受難の悲しみが、苦悩が、
石の地肌からも柱の落とす影からも伝わってくる。

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スビラックスは我の強い人かも知れないが、
表現者として、飛び抜けた感受性と情熱の持ち主に違いない。

ヨーロッパの教会の彫刻の表現はどれも素晴らしいけれど、
有名な古都はそういう物ばかりで、写実的な聖像群に食傷する。
だから受難の門の彫刻を見た時、さすがサグラダ・ファミリアだと思った。

日本人の外尾悦郎さん担当の「生誕の門」は教会らしい彫刻で、そちらも良い。
しかし力強いスビラックスの彫刻表現は、日本の仏像に通ずる。
もう少し見直されて欲しい。

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